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コメントの書込み より 2024/04/29/ 16:00:27作成 |
(No. 14)
2017/06/08/ 10:17:39投稿 (コメント投稿通知あり) |
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アナログ/デジタルとソフト文化 00000012 2012年03月07日 1960年代まで、アナログ電子計算機があり、今の計算機は、デジタル電子計算機と呼ばれていた。計算尺は、アナログであり、ソロバンは、デジタルである。アナログとは、類似の(連続的)という意味であり、デジタルとは、数字の(離散的)という意味である。 当時のアナログ電子計算機は、高価なデジタル電子計算機よりも、科学計算を中心に広く使用されていた。半導体技術の急激な進歩により、デジタル電子計算機は、性能価格の点で改善され、いまでは、電子計算機といえば、デジタル電子計算機のことである。 その後、オーディオ、写真、テレビ、機械制御、その他多くの電子機器は、デジタル化され、アナログ製品は、市場では急激に少なくなった。この趨勢はまだまだ続くであろう。 デジタル電子機器の特徴は、プログラム(ファームも含むソフト)が、内蔵されることであり、ソフトが、複雑化、高度化されていく。ソフトの開発は、それなりに、大変であるが、本当の大変さは、維持改良(メンテナンス)にある(複雑な機能がブラックボックス化され、だれも知らない世界となることが懸念される)。 ソフトは、文化である。工業製品に、文化的要素を持ちこんだのがソフトである。文化は通常500年、1000年の単位で、盛衰する。はたして、ソフト文化が、50年後、100年後、1000年後も栄えるであろうか?複雑で、高度なバベルの塔が崩壊したように、ソフト文化が、一斉に衰退し、シンプルなアナログ時代にもどることもなきにしもあらずである。 鍵は、伝統を継承するソフト技術者の世代交代にある。ソフトクライシスに至らないことを祈るばかりである。 北村 拓郎 平成24年3月 |