2019年02月02日
乾燥肌やかゆみがつらい! 老人性乾皮症とは
老人性乾皮症は高齢者の9割以上が発症するとされる病気で、肌の乾燥やかゆみが特徴です。予防のためには入浴や食事に配慮する必要があります。
老人性乾皮症とは
老人性乾皮症は、加齢によって肌が乾燥して粉をふいたようになり、かゆみを伴う病気です。空気が乾燥する秋から冬、春先にかけて発症することが多くなります。
症状が表れる範囲は広く、脇腹や腰、すね部分のほか、肩や太もも、腕などです。初期は発疹が見られませんが、皮膚をかくと症状が悪化して炎症や湿疹を引き起こします。ひび割れやアカギレにも繋がります。
老人性乾皮症の主な原因は、加齢による皮膚の潤い成分(皮脂、セラミドなど)の減少や新陳代謝機能の低下です。発汗・皮脂分泌機能の衰えや皮膚のバリア機能低下なども関係しています。
老人性乾皮症の治療
乾燥肌やかゆみといった症状がある場合は、まず皮膚科を受診し診断を受けましょう。
老人性乾皮症では、保湿してかゆみを抑えることが主な対処となります。治療では保湿剤やかゆみを抑えるステロイド剤などを患部に塗布します。なお、かゆみがひどい場合は、かゆみ止めの内服薬が処方される場合もあります。
老人性乾皮症の予防
老人性乾皮症を予防するために、普段の生活で心掛けたいポイントを紹介します。
・入浴方法
熱いお湯は、皮膚がふやけて剥がれやすくなるため乾皮症の原因になります。お風呂の温度はぬるめにして長湯は避けましょう。体を洗う際は石鹸をしっかりと泡立て、手で優しく洗います。ナイロンタオルなどで肌をゴシゴシ擦ることは禁物です。
・保湿について
入浴すると肌から潤い成分が流出してしまいます。クリームなどの保湿剤はお風呂上がりから20分以内に塗り、肌を保護しましょう。
また、部屋の乾燥も乾皮症の原因となります。加湿器を利用し適度な湿度を保ってください。
・ビタミン補給
栄養バランスの偏りは肌荒れを招くため、バランスの取れた食事を意識します。
肌の保湿に欠かせない栄養素がビタミン類です。特にレバーや乳製品、卵に含まれるビタミンAは皮膚の新陳代謝を促しバリア機能を高める作用があります。
なお、アルコールや香辛料などの刺激物はかゆみを増幅させるため避けましょう。
このほか、潤い成分のセラミドは寝不足やストレスによっても減少するため、睡眠時間をしっかりと確保することも大切です。下着や衣類は肌に優しい綿製品を選ぶと乾燥肌のリスクを軽減できます。
まとめ
乾燥肌やかゆみは生活の質を低下させる原因になります。生活リズムや入浴方法に気を付けて、老人性乾皮症を予防しましょう。
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